矢印 News
2022.12.15
不動産横文字辞典~「ゲストハウス」

こんにちは!業務課の山下です!

お元気にお過ごしでしょうか!ワールドカップ盛り上がってますね~!

残念ながら日本はベスト16止まりでしたが、試合も応援もとてもいい思い出になりました。

更新が空いてしまいましたが、今日も「不動産横文字辞典」、やっていきますよ!


さて、今回の言葉の紹介ですが、「ゲストハウス」です!

ゲストハウスとは、宿泊施設の形態のひとつです。日本語では「簡易宿所(かんいしゅくしょ)」となります。

この言葉も、これまで紹介してきた一部の言葉と同様に、日本語での決められた定義はありません。

前田有佳利による『ゲストハウス100』によると、特徴として4つあげており、

  1. 交流スペースが存在 ※利用が一組限定となる場合を除く
  2. 一泊素泊まり一人から ※食事や食材込みの場合もあり
  3. ドミトリー(相部屋)が存在 ※個室のみの場合もあり
  4. トイレとシャワーなど水回りが共有 ※各個室に付属の場合もあり
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B2%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%B9

イメージとしては、「宿泊者同士の交流ができる、安価で小規模な宿泊施設」といったところでしょうか。

ゲストハウスでは夕食などのサービスも基本的に提供されない、いわゆる「素泊まり」が一般的です。加えて、寝室が相部屋となっていたり、水廻りが共用になっていたり、サービスを削減することで安価に宿泊施設を提供しているわけですね。

また、そのうえで、見知らぬ人と一つ屋根の下でコミュニケーションを楽しむことができるという魅力もあり、近年人気が上がっているように感じます!

シェアハウスとの違い

ゲストハウスと混同されやすい言葉に「シェアハウス」があります。

シェアハウスも共用のキッチンやリビングルームを備えた建物というイメージですが、どこか違うのでしょうか?

ゲストハウスの場合、あくまで「宿泊施設」であるため、ホテルや旅館と同じように、(中長期であったとしても)一時的に宿泊する滞在拠点となります。海外から旅行に来たバックパッカーが、色々な観光地をまわるための拠点として宿泊する・・・そんなイメージでしょうか。

同じ意味の言葉として、「ホステル」や「ユースホステル」という呼び名もあります。映画でもよく聞きますね。

一方シェアハウスは、マンションやアパートのように、ある程度まとまった期間生活するための「住居」となります。ゲストハウスの費用は「宿泊費」ですが、シェアハウスの費用は「家賃」になるということです。

また、ゲストハウスの場合、寝泊りする部屋も相部屋(ドミトリー)となっていることが多いですが、基本的にシェアハウスの場合、共用部とは別に個室が存在します。そのため、食事や歓談するときは共用のリビングダイニングで、寝るときなどプライバシーの時間を設けたいときは自分用の個室で、という風に使い分けることができます。

ただしゲストハウスのすべてが相部屋というわけではなく、個室のみの物件も存在するため、ゲストハウス=相部屋、というわけではないことに注意が必要です。前述の特徴の通りですね。

どちらにも共通している特徴は、やはり共用のキッチンやリビングダイニングの存在でしょうか。ゲストハウスの場合、素泊まりであることから、夕食はそれぞれ宿泊客が自分の得意料理を作って、ほかの宿泊客に振舞ってあげることもあるようです。一期一会のホームパーティといった感じで、楽しそうです!

安かろう悪かろう、ではない「ゲストハウス

「相部屋の素泊まり宿」という観点からすると、ゲストハウスとは、古くは江戸時代の「安宿」「木賃宿(きちんやど)」にルーツを見ることができます。

当時宿泊施設といえば木賃宿といって、薪代のみを支払い、食事は持参したお米を自分で炊く形態、つまり素泊まりの宿が一般的でした。そこに現在の旅館のような、料理もしっかり出してくれる「旅籠屋(はたごや)」という形態の宿も現れ、後に一般化していきました。

その後、戦後の復興期では、日雇い労働者のための簡易宿泊所、いわゆる「ドヤ」が集まったドヤ街が形成されました。

このように、これまでの「相部屋の素泊まり宿」においては、コスト削減が第一で、現在のゲストハウスのようなおしゃれなイメージはあまりなかったと思われます。

それが現在、令和の時代では、ゲストハウスは交流が好きな方にはもってこいの、コストを抑えつつコミュニケーションも楽しめる魅力的な宿泊施設と認識されてきています。

当コラム、「不動産横文字辞典」では色々な横文字を取り上げてきました。ゲストハウスはその中でも、横文字によるブランディング、イメージの向上に大成功している事例と言えるのではないでしょうか??

僕も一度は泊まってみたいです。次回のワールドカップの際など!笑

ではまた次回!!!山下でした!