矢印 News
2022.10.27
不動産横文字辞典~「アドオン」

こんにちは!業務課の山下です!

みなさん今年も早いところ二ヶ月ですが、やり残したことはありますか!?

私は今年は旅行に行けなかったのが心残りです。近場では行ったので遠出ですね。

皆さんも残り二ヶ月やりたかったことをしましょー。


さて、今回の言葉の紹介ですが、「アドオン」です!

正しくは「アドオン方式」もしくは「アドオン返済」です。金利の返済方式のひとつでしたが、現在は禁止されています。以下、消費者庁ホームページからの引用です。

景品表示法第5条第3号の規定に基づいて規定された「消費者信用の融資費用に関する不当な表示」(昭和55年公正取引委員会告示第13号)は、消費者信用の融資費用について、次のような表示を行う際に、実質年率が明りょうに記載されていない場合を不当表示として規定しています。

(1)アドオン方式による利息、手数料その他の融資費用の率の表示

(2)日歩、月利等年建て以外による利息、手数料その他の融資費用の率の表示

(3)融資費用の額の表示

(4)返済事例による融資費用の表示

(5)融資費用の一部についての年建てによる率の表示

https://www.caa.go.jp/policies/policy/representation/fair_labeling/representation_regulation/case_004/

そんなアドオン方式ですが、そもそもどういった返済方式だったのでしょう?昭和55年には規制されているので、ご存知ない方も多いのではないでしょうか。

アドオン方式では、最初の元本(借入額)に金利をそのまま掛け、それを返済回数で分割した金額が毎月の返済額となります。

予め分割手数料の総額(=金利総額)を、元本に加える計算方式のため、「加える」=「Add on」方式、つまりアドオン方式と呼ばれていました。

アドオン方式の問題点

アドオン方式の問題点、それは「返済が進んでも元本が減らない」というところです。

通常(元利均等返済・元金均等返済)の、ローン返済では、毎月の支払により借入元本が減っていきます。借入元本に対して金利がかかるため、繰り上げ返済を行うことで元本を減らせば、支払総額を減らすことができます。

一方アドオン方式の場合、はじめに借入元本に対して金利を計算し返済総額を算出しているため、繰り上げ返済をしても返済総額が変わることがありません。

さらに、元本が減らないものとして計算されているので、元本の減っていく通常のローンに比べて、実質金利負担が高くなります。

実質金利が高くなるのに、アドオン方式では表面金利を安く見せることができることが問題視されたようです。

表面上の数値に騙されないように!

リファイナンスの回で返済方法について以前紹介したので、ほかの返済方法も挙げてみました。

表面上お得に見えるしわかりやすいアドオン方式ですが、実際の負担は増えてしまうという裏話があったんですね。しっかり知識がないと実は損をしてしまう・・・今は規制でこういうケースも減っていますが、自衛のためにも知識をつけることの大切さを感じました。

いろいろ言葉を調べていると、今までなんとなくのイメージだったものや、知らなかった歴史がわかっていいですね。

ではまた!山下でした!