矢印 News
2022.08.26
不動産横文字辞典~「ゼネコン」

こんにちは!業務課の山下です!

お久しぶりになってしまいました。。。
2か月ほど更新が空いてしまいましたが、また連載を再開します!

すっかり季節も夏になりお盆も終わってしまいましたね。
みなさんは楽しいお休みを過ごせましたでしょうか!


今回の言葉は前回の続きで、「ゼネコン」です!

前回の記事でも、デベロッパーとの比較の中でゼネコンについて触れていますが、改めて確認しましょう。

ゼネコンとはgeneral constructorの略称で、「総合建設業者」という意味あいの通称になります。
本来はそれぞれ別の会社が行う設計・施工・研究といった事業を、自社で総合的に担うことができるのがゼネコンの特徴です。

「設計」だけ、「施工」だけ。もしくは「設計から施工まで」であれば建築会社や地域の工務店でも対応可能かと思います。
そこに「研究」の要素が加わり、また売上高が非常に大きい大規模な事業者がゼネコンと呼ばれるようになります。

ゼネコンは、元請負者として各種の土木・建築工事を一式で発注者から直接請負い、工事全体のとりまとめを行う建設業者を指す。日本語では総合工事業(者)(そうごうこうじぎょう(しゃ))、総合建設業(者)(そうごうけんせつぎょう(しゃ))に該当する。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BC%E3%83%8D%E3%82%B3%E3%83%B3

高層マンションやオフィスビル、公共施設や医療施設などの建築工事、土木工事では道路や橋、トンネル、ダムといった大規模な建設物は主にゼネコンが手掛けています。

ゼネコンのなかでも資本力や売上高、業歴などによって段階があります。

前回紹介したスーパーゼネコン(売上高1兆円以上の5社)のほかにも、売上高3,000億円以上の準大手ゼネコン、売上高1,000億円以上の中堅ゼネコンの段階が一般的です。ただしこれらの枠組みは通称のようなもので、明確な定義があるわけではないことに注意が必要です。

もちろん、中堅ゼネコンのほかにも、地域密着型のビジネスに強みを持つゼネコンや、鉄道会社を母体とする特定の事業に強みを持つゼネコンなど、たくさんのゼネコンが存在しています。

ゼネコン3つの機能

前述の通り、ゼネコンは設計・施工・研究といった建築関係の主要業務のすべてを担うことができることに強みがあります。詳しく見ていきましょう。

①設計

建築主との打ち合わせに基づき、建築物の設計を行います。設計はさらに3種類に細分化されます。

  • 外装や内装のデザインをする「意匠設計
  • 法律に則り安全な構造を実現する「構造設計
  • 照明や空調などの電気工事や、トイレなど水廻りの設備を整える「設備設計

それぞれデザイナー、建築士、電気工事士などの専門家が担当し、建築の基礎となる部分を決めていく工程ですね。

②施工管理

施工管理はゼネコンの業務の中でも中心的な業務です。施工管理は「4大施工管理」と呼ばれる4種類に細分化されます。

  • 予定通りに施工を進めていくために全体のスケジュールを把握し、日程調整や施工計画を作成する「工程管理
  • 人件費や材料費などの工事にかかる費用が、予算内に収まるように管理する「原価管理
  • デザイン、強度、寸法などが設計通りに施工されているか、品質試験を行い施工記録を残していく「品質管理
  • 建設現場で作業を行う人の安全を確保するため、安全点検の実施や労働時間を管理する「安全管理

開発プロジェクトの規模が大きければ大きいほど、ゼネコン以下多くの会社、多くの人員がプロジェクトに参画します。滞りなくプロジェクトを完遂するためには、関係するすべてのメンバーがチームとなって動く必要があります。

工事を成功に導くためには、万全な施工管理が必須であると言えるでしょう。

③研究開発

ゼネコンが行う研究開発は多岐にわたります。競合他社との差別化のための重要なポイントになっています。

  • 超高層ビルや電波塔などの巨大な建築物を施工する技術研究
  • 地下鉄や海底トンネルなど、地下構造物を施工する技術研究
  • AI、AR(現実空間のうえにデジタル情報を表示する技術)、IoT(機材や重機などをインターネットを介し一元管理する技術)などの最新技術を活用する研究

ゼネコン各社がこのような技術を研究しているおかげで、効率的で安全な工事が行えるようになっているんですね。

ゼネコンとデベロッパーと、二人三脚で

都市開発や大型建物物の建築の多くはデベロッパーがゼネコンに工事を依頼するといった形になります。

普段は投資の対象として、価格や家賃が気になってしまいますが・・・マンションが完成する裏側には、本当に多くの会社、技術、そして人が関わっているんだなと改めて実感しました。不動産って奥が深いですね!

では次回もお楽しみに~!

山下でした!