矢印 News
2022.06.09
不動産横文字辞典~「サブリース」

こんにちは!業務課の山下です!

すっかり暑くなってきましたね。

少し前は日によって気温差があったものの、もう夏って感じですね!


今回も気になる言葉を見ていきますが、「サブリース」です!

サブリース(契約)とは、サブリース会社(不動産会社)がオーナーから借り上げた物件を、第三者である入居者に転貸して、賃料収入を得る形の契約です。

「入居者がサブリース会社に支払う家賃>サブリース会社がオーナーに支払う賃借料(一般的に家賃の80~90%と言われています)」という形で、差額分がサブリース会社の利益になる仕組みです。

サブリースとは物件を一括賃借し(マスターリースともいう)、それを分割またはそのままの規模で第三者に転貸する事業形態である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B5%E3%83%96%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B9

上記引用における「一括」や「分割」という言葉は、アパートなどの1棟モノのオーナーに対し、不動産会社が1棟まるごとサブリース契約を結んだ場合を想定して使用されているため、区分マンションの場合は気にする必要はありません。

サブリース契約イメージ

正確には、図の左側のオーナーとサブリース会社の契約が「マスターリース契約」、図の右側のサブリース会社と入居者の契約が「サブリース契約」となり、それぞれの契約は別個のものですが、マスターリース契約とサブリース契約をまとめて「サブリース」と呼称することが多いです。

サブリースのメリットは?

最大のメリットは、空室リスクや賃料滞納のリスクを負わなくていいといった面です。

サブリース会社との契約に基づき、一定の賃料を確保できるので月々の収支が安定します

また、集金管理代行を賃貸管理会社に依頼する場合よりも、さらに管理の手間がかからなくなるといったメリットもあります。

たとえば、通常の集金管理代行では、退去に伴うクロスの貼替えなどの原状回復工事費用は物件オーナーの負担となることが多いですが、サブリースでは、原状回復費用も管理会社が負担してくれる場合もあります。もちろん個々の契約によるので、しっかり確認は必要です。

サブリースのデメリットは?

デメリットは、なんといっても、直接入居者に貸すよりも入ってくる収入が少なくなってしまうところでしょうか。

メリットに記載した原状回復費用などもあり、一概に比較はできませんが、例を挙げてみます。

月額家賃が10万円の部屋を、サブリース契約で8万円(家賃の80%の場合)で転貸したとします。このとき、年間の家賃収入は8万円*12ヶ月で96万円です。

対して同じ部屋を10万円で入居者に貸し、賃貸管理会社に管理委託費用を5千円(家賃の5%の場合)払ったとした場合、月々の家賃収入は9万5千円。
1年のうち1ヶ月空室になってしまったと仮定しても、9.5万円*11ヶ月で104.5万円になり、サブリース契約の場合の家賃収入を上回ります。

入居者が毎年毎年退去し、その度に1ヶ月も空室になってしまうことはないでしょうから、実際にはもっと差が広がるでしょう。

さらに、契約期間内でも査定家賃の減額が行われる可能性があります。

通常の賃貸借契約でも、築年数の経過したマンションの家賃は低下していきます。サブリース賃料と実際の賃料の差額がサブリース会社の利益となるため、実際の賃料が低下していけば、サブリース賃料も相応に下げる必要があります。

契約当初のサブリース賃料から、数年後契約の見直しが入り、賃料が低下しても運用に問題ないか、契約時にしっかり検討しておきましょう。

最後に、この記事では詳しく触れませんが、2010年代後半にはサブリースの仕組みを用いた事件が発覚し、社会問題となりました。そのような事例についても調べておくといいかもしれません。

自分のプランに合う契約をしましょう!

サブリースにはメリットもデメリットもありますが、自分の経営プランに合うものを見極めてから契約することが大切になりますね!

当社はマンションの買取業務をさせていただいておりますが、家賃が適切かどうかも入念にチェックして買取を行っています。

それだけ不動産投資において家賃収入は大切だからですね。1000円の差がとても大きく響くんだな、ということを日々感じています。

お時間ある際に、アプリを使って、家賃を変えると損益がどのように変わるか、査定額がどのくらい変わるか、チェックしてもらえればと思います。

ではこのへんで!またみてくださると嬉しいです!

山下でした!