矢印 News
2022.06.01
不動産横文字辞典~「コーポラティブハウス」

こんにちは!業務課の山下です!

月日が流れるのが早く、もう6月に入りました。

毎年、時間が過ぎるのが早いなと感じます。


今回も気になる言葉を見ていきますが、「コーポラティブハウス」です!

欧米では主流になっているみたいですがあまり日本では耳にしない言葉ですね。どのような意味でしょうか。

コーポラティブハウスとは、入居希望者が集まり組合を結成し、その組合が事業主となって、土地取得から設計者や建設業者の手配まで、建設行為の全てを行う集合住宅のことである。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%83%BC%E3%83%9D%E3%83%A9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%96%E3%83%8F%E3%82%A6%E3%82%B9

簡単に言うと、「入居者の好みを取り入れてみんなで建設する住宅」です。入居希望者が事前に組合を結成して、事業主となり業者のように企画・建設を進めていく流れになります。

一般的な集合住宅では、各部屋の間取りや共用部のスペースは既に決まっていて、入居希望者は部屋の間取りや方角を選ぶ余地があるくらいだと思います。

コーポラティブハウスでは、建物の設計時点から入居希望者と建築家で話し合いを行いながら進めていくため、自分の生活スタイルにあった理想の間取りの部屋に住むことができますし、キッチンなどの内装も自由に選択できます。
共用部分、たとえばゴミ捨て場のルールやペットシャワーの有無なども、話し合いの中で決めていく必要があります。

注文住宅のマンション版と考えるとわかりやすいかもしれません。

コーポラティブハウスのメリットは?

コーポラティブハウスのメリットについて、大きなものを3つ挙げてみます。

①理想の住まいを作れる

コーポラティブハウスのメリットは、なんといっても注文住宅のように自分たちの好みで理想の住まいを作ることができる所だと思います。

キッチンのカウンターの高さや冷蔵庫置き場の幅など、通常の集合住宅であれば「部屋にあわせて生活や家電を変えていく」必要がある部分も、コーポラティブハウスなら「生活や家電にあわせて部屋を変えておく」ことができるため、自分なりの理想の住まいを追求することができます!

②おトクに資産価値の下がりにくい物件が手に入る

また、基本的に入居希望者が揃った段階から話が進むので、モデルルームなどの広告宣伝費にお金を使う必要がなくなります。そのため、デベロッパー主導の分譲物件よりも原価に近い金額で購入することが可能となり、費用面でもメリットがあります。

自分が住むために手間ひまをかけて作り上げていくコーポラティブハウスは、居住性や持続性を念頭に設計されていくので、資産価値が下がりにくいことも特長です。

③”ご近所さん”との良好な関係が築ける

そして注文住宅とは違うコーポラティブハウスならではの特長として、コミュニティの活性化があげられます。

建物の設計時点から入居希望者が打合せを行っていくため、竣工し実際に住む段階では、物件の入居者全員が知り合いになります。その過程で自然とコミュニティが形成され、住み始めてからも良好なご近所付き合いを行えるようです。

コーポラティブハウスのデメリットは?

そんなコーポラティブハウスのデメリットですが、前述のメリットと表裏一体の内容です。

①住むまでに労力も時間もかかる

部屋のすべてを自分で決めることができるということは、想像以上に大変なことかもしれません。部屋の間取り・内装の仕上げ・こだわれば廊下の幅やカウンターの高さなど、そういった要素を現在の生活だけでなく、住み続ける未来も見据えて決めていく必要があります。

また、入居申し込み時には物件は設計されていない状況なので、実際に入居できるのはおよそ2年後。それまでにライフスタイルの変化があり、せっかくの理想の物件を手放すことになる可能性もあります

竣工までに様々なトラブルもあるかもしれませんし、そのような場合は予定されていた入居日に間に合わなくなってしまうことも・・・。

②売却が難しくなることがある

それぞれの入居希望者が「自分のため」に物件を作っていくため、あまりにも個性が強い物件だと、売却を検討した場合に買い手が見つからなくなってしまうかもしれません。

たとえば防音室とキャットウォーク、黄色い壁の子ども部屋がある物件。音楽や映画鑑賞が趣味で猫を飼っている親子連れには素晴らしい物件かもしれませんが、そうでない方には割高な物件となってしまう懸念があります。

③”ご近所付き合い”が必須になる

部屋の内部のみならず共用部分についても打合せを行っていくコーポラティブハウスでは、度重なる話し合いがあり、そのなかでは入居希望者のなかで意見が食い違うこともあるかと思われます。

何度も話し合いを行うことや、意見の食い違いを乗り越え、末永く”ご近所さん”とのお付き合いをしていく必要があるため、人間関係が人によっては億劫になってしまうかもしれません。

コーポラティブハウス、楽しそうです!

個人的には1から自分好みに設計していけるコーポラティブハウスはとても魅力的だなと思いました。

難しさもありそうですが、楽しそうな仕組みだと思うので、今後も流れを追ってみるのも面白そうです!

ではこのあたりで!!!

山下でした!